豊島レポート

産業廃棄物不法投棄の現場へ
やっぱり行いがよかったのか、昼過ぎには雨もほとんど上がり、マイクロバスで現地へ。
細い山道を折れ曲がりながら、どんどん行くと、「立入禁止」の札がかかったゲートが。
右手は山。左手は、すぐ海のその場所は、見えるだけでも、7ヘクタールが廃棄物堆積地。
13〜17mの層になっているそうです。足元がふわふわと、とても頼りない。ゴミの上を歩いているわけですから。それでも、草は、繁っていたりしますけど。ここで検出されたダイオキシンの量は3万9千ピコグラム(ベトナム戦争の時撒かれた枯れ葉剤の総量を超えてる)と聞けば…
少し山に寄った方に、草さえ生えてない部分がありました。そこは、特に汚染がひどい場所だと言うことでした。地下で廃棄物が化学反応を起こしているため、温度も58度くらいになっていて、有毒ガスが吹き出しているとのこと。地面にうたれたパイプのフタを開けたら、ホントにイヤな匂いのするガスがゆらゆら出てきました。
一時は、廃棄物を野焼きしていたそうで、児童のゼンソク発生率が全国平均の10倍近かったとか。42人しか児童がいない島で。
海の手前には、二重に堤防が作られています。御影石や鉄板、コンクリートなどを埋めて、汚染された水が海に流れ出すのを防いでいるのだそうです。
それでも、毎日120トンが流出しているということで、磯の砂は、真っ黒になっていました。きれいな遠浅の海なのに。
昔は、岡山からフェリーで、リヤカーを引いて掘りに来ていたというアサリは全滅。ハマチの養殖やママカリ漁は風評被害で、取り引きしてもらえないそうで。
新聞が伝えるとおり、廃棄物の内、固形物は、すぐ隣の直島へ運ばれるそうですが、汚染された水の始末は、豊島でするしかないそうで。運んでいくのに300億円、水の始末に、あと17年かかるそうです。
ガイドの前川さんが、しみじみと「全部が片づく頃には、関わった人間はほとんど、居らんでしょう」と言っていました。


聞こえるのは、鳥のさえずりと潮の音。沖を行く船のエンジン音。目の前には、穏やかな瀬戸内の海。その向こうには、岡山。今さらだけど、ここって、瀬戸内海国立公園の中なんですよね。

よーまぁ、こんなモン20年も放っといたもんだ。
なんでも、ここにあるのは、廃棄物ではないんだそうです。県によると。
たった300円でも、業者がお金を出して買ってきた物だから、有価物になるそうで、法的には違法じゃないとか。開いた口がふさがらないというか、こういうのを詭弁と言わずして何を言うか。

なんかホントに“すぐそばにある戦争”―――ずーっと知らずに来た私もいけないのだけど。お上が信用できないというのが、またまたよーく分かりました。
ガイドの前川さんが「廃棄物を直島に運ぶに当たり、県は色々約束したけど、その約束が守られるかどうか私らもちゃんと見て行こうと思う」「私ら、ずっと県を信用してきて、結局だまされてきたんだから」と言ってましたが、本当に。ちゃんと実行するんだろうな。香川県?!
豊島のおいしい物
今日のお昼は、とっても充実していて、申し込んだお弁当の他に、いろんなメニューを地元の方がサービスしてくれた♪
けんちゃん

(豆腐と野菜の煮びたし。マンバではなく、シャクシナを使っているのは岡山の文化圏にある証拠だそうです。)
呉汁(ごうじる) 大豆のお汁
いぎすどうふ 海草の寒天寄せみたいなもの
ご飯類 ・黒豆ご飯
・椎の実ご飯
・かき混ぜご飯
おやつ ・ほねほねせんべい
・ヘルシーあられ
・じゃことわかめのかりんとう
・みかん
オリーブの塩漬け 東洋一のオリーブ園は、豊島にあるそうです。
レシピ集もくれた♪ご希望の方は、言ってね。
地下水が豊富なので、米を始め、食料はほとんど自給できるそうです。確かに、山の中では、あちこちにきれいな水がわき出ていたものねぇ。結局、大小の違いこそあれ、島って、一つの宇宙なのよね。
「レシピが欲しければどうぞ」では不親切でした。ので、簡単レシピもアップしました。2002.11.5
さらに、「レシピもらえますか」と連絡くださった鈴木様が、
実際に作ってみたレシピも提供してくださいました。

《椎の実料理のレシピ》
川県小豆郡豊島小学校のレシピより
☆椎の実ごはん(炊き込みごはんに椎の実を加える)
1.椎の実を水につける
  浮かんだものは虫食いなので取り除く。
2.沈んだ椎の実を日なたで干す。
  皮がぱりっと割れてくる。
3.それをむく。(難しくはないが手間が掛かる)
4.炊き込みご飯の中に混ぜて炊く。
  炊き込みご飯はなんでもいいが、薄味よりは少し濃いめの味が合う。
  醤油とあぶらげ、大根、コンニャクなど。
基本的にピーナツなどの種(ナッツ)と同じ扱いで良い。
この他にも「フライパンで炒る」
「湯煎したチョコレートをかけて椎の実チョコにする」
「細かく砕いてクッキー生地に混ぜ椎の実クッキーを焼く」など
色々使えます〜
◇ 鈴木様のレシピ
鈴木様からの情報です。
1.戻したひじきを砂糖としょうゆで下味つけておく。
2.米の方はみりんと塩で調味して水加減する。
3.ひじきを漬け汁ごと入れ、上に皮をむいた椎を散らして炊く。

「椎の実がほどよく水分吸って、すごくソフトで新鮮」だそうです。
鈴木様ありがとうございました。(^o^)

ガイドも兼ねてた自治会長さんが「子どもは、地域で育てる。この子らがいなくなったら、この島の将来もないのだから」と言ってました。自分たちを継ぐ者、未来につなぐ者として、子どもを捉えてくれてて、嬉しかった。
最近、この国の大人って、子どもを憎んでるのかしらと思ってしまう動きばかり目立つから。

このページの背景とラインは、MIRACLE PAGE様からいただきました。


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