「なんじゃ、こりゃ」と思われた方は、速やかにお戻りください。
お互いの心の平安のためです

ひょんな事から、巡り会ったコミックマーケット。何でもありの自在さと、「好きなモノは好き!」というパワーが、救いをくれました。

・書き込みは、順不同です。ここまでいらっしゃった方なら、読んでいくのも嫌じゃないだろうと独断。


・ホームページをお持ちで、かつOKいただけたサークルさんには、リンクを貼りました。

もう諦めの境地〜書けた分からアップします。
だって、だって夏の大祭が来ちゃったんですもの〜
とか言ってたら、秋の新刊が手元に……嬉しいけど、きゃーーー
一応、9月以降の本に更新マークを付けています。

 2001年夏のご報告
少しずつ更新します。蟻くらいのスピードですかしら。;^_^A
サークル名 ジャンル タイトル コメント
M3(エムスリー) オリジナル 『コーム号の帰還』 プレ2001年宇宙の旅。
作者ご本人が『登場人物てんこもり」と言われているとおり。本当にわさわさ出てきます。生者も死者も。
私としては、ごひいきのカール・ゲオルグ・マルクーゼが活躍してくれて…嬉しくて悲しくて複雑…
ダートの身内のアーサー・クラーク・ダートと、ダート商会最強の人ミス・ラベンダーもいい味出してます。
・『似ている』はどこまで似ても、所詮はニセモノですからね。どうせならホンモノになりたい。と考えてもおかしな事ではないでしょう?
確かに、これをマンガにしていたら、ちょっと…です。でも、ちゃんと絵も入っています。マンガのページも。それも、人物がいっぱいの場面が。(笑)
次の舞台はいよいよギャバです。
しみじみダートってタラシだと思うです。それも人タラシ。老若男女を問わず〜
・儂はエイブに出会ったあの時、本当の意味で生まれたんだ。
・本当に救いたいと思ってた人はもういない。だから別の、同じような境遇の人を救うんだよ。


サイト「ミもフタもない。」
より

本自体は、ほのぼの系ですが、サイトは、やや過激ですので、苦手な方は避けてくださいね。
オリジナルコミック(うーんBLなんでしょうか)

『…たくホモなんだから』
WEB上で連載されていたマンガの第1巻。のはずです。WEBでは、まだまだ続いてますもの。夏発行だったのに、うっかりしてて、今頃ゲット。
いや、WEBとはまた違う意味で本はいいです。
でかい画面で見慣れた二人(ファイトと一発)があれやこれや〜♪
うん、ものすごーくオボケの受に引き回されてる攻。かっこいいとはちと言いにくいけど、でも私は好きさ。恋すると男も女も関係ないなぁと思っちゃう。
1巻でようやく肩を組み、抱き合うトコまで行ったのだから(サッカー場でだけど)さー行き着くトコまで行けるのは、いつのことかな〜ともあれ、がんばれ一発!でも、密かに、嫌がらせ大好きのシオノギと猫好きの小林を応援してる私。
だって、猫のファイトの恩人なんだもん。
おまけの真面目なイラスト――「ようやく私は自分を赦せた」ってフレーズがいいです。他の誰に非難されようと、この人に受け止められてるってだけで自分を赦せる。自分は赦される。――いいなぁ。
購入後希望の方は、こちらへどうぞ♪
サイト「ミもフタもない。」
http://www93.sakura.ne.jp/~mimofuta/
荒川マジック 猫エッセーマンガ 『ねこばなし24』 今年の猛暑で死にそうになっているももさんのお話で始まります。
毛のない人間でさえこんなにしんどいんだもんね。長毛種って大変だわ。
ロシアの猫サーカスにウルルン(TVの番組よね)で出かけていった芸能人と若い猫のお話が泣けます。
>その人のことはきっと忘れちゃう。顔もきっと覚えてない。
 でも数日間自分だけをみてくれたひとがいたことはきっと一生忘れない
 そしてこの小さな猫を一生支える誇りになるんだ
>犬は「私はこの人のもの」になるのが幸せ。
 でも猫は「この人は私のもの」になるのが幸せ。
うっとりと妄想竹〜
柴犬 ムサシ
ものすごく分かりやすいサークル名ですね(笑)
オリジナル〜犬マンガ 『無遅刻無欠席ム〜ちゃん。』 今回hally様とnari様の新刊は、なんとムサシ本。
hally様の文と遠河様とnari様のマンガが載ってます。
溺愛されてますな、ムサシ〜
でも、そう言うと「そんなこと無い」のお返事が返るかな。
同人誌の全てを知るイヌである以上、きっと今頃は――誰よりほっとしているでしょう。
でも、あと3ヶ月もすれば、またワープロが出てくるのよねぇ(笑)
今回はコピー誌。ということは、ムサシにとって、未知の領域だったのでは?
ホチキス綴じ綴じに製本テープぺろっですものね〜何を思って耐えてたのかしらン。
>最初は『単なるイヌ』に過ぎなかったムサシですが
 かれこれ6年一緒に暮らしていると『イヌ』っていうより
 単体の『ムサシ』という呼称を持つ生物という認識です。
後記のフレーズがお気に入りに♪だって、イヌ一般ネコ一般なんていないんだもの。いるのは、単体=〈その生き物そのもの〉なのね。ホームページで最新のムサシ情報が見られます。
http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Shiro/4484
胡麻屋 オリジナル〜ネコマンガ

『ネコ はじめました』
タイトル通り!
かわゆい動物メイン紙系グッズサークルの胡麻屋様(便箋とかファックス用紙とか使わせていただいております)マスターのそらのごま子様が、お母様に押し切られて、飼い始めちゃったネコの本。
「ウチ鶏とウサギと犬居るんスけど…」という主張は、無視され〜
中表紙の、初心者マークを貼りつけてネコを抱く胡麻屋様がうふふ〜です。
ネコトイレの片付けをしてる背中をしっぽでぺしっとされる作者様。哀愁が漂っています。そうなんですよね、オスネコってけっこうやんちゃなんですよね。さて、現在どうなってるでしょう。『2』が出てるはずなんですが。
「かば田さん家のネコ事情」も、ネコがぎっしり。うっとり〜


『DYNAMITE』
『ネコつづきました』
れぞれうさぎ本とネコ本なんですけど、同じ家の内なので、クロスオーバー♪
いやもう、前書きの肉球でストップかけてるモモ太が可愛くて。あとがきの「でこすりすり」の図も、スゲー気持ちよさげ。いいなぁ。うーん、誘惑されてしまう。猫やウサギのもみもみ〜うーん、触りたい。
そら子様、ゲストのかば様、打ち揃って「猫の眠りに引きこまれまくり」なのも、しゃーねーです。すーすー寝ているとこ見たら……誘惑にも負けるでしょう。ええ、人として(笑)
前からいたマーチはミニウサギだそうで、今回垂れ耳うさぎのメイが仲間入り。でかいということもあるけど、とにかく最強の生き物らしいです。ごまのさん家では。
「モモいのち」のお母さんがへへ、何だか自分を見るようで♪笑えました。まー、娘は大変でしょーけど。さー、次回のグッズには、どのコが登場するかな。
冒険野郎マクガイバー 身辺エッセーマンガ 『本当にあったとんでもない話11』 代理として、「ドラゴンボール」の方々出てくるけど、実話なのよね。これ〜
今回は、酔いどれK子ちゃんは控えめ。あんまり会ってないんだそうです。残念。
でも表紙がいきなり、「2001年1月からいきなりガス止められちゃいました」
おーい、なかなか本が出ないと思ったら、凍ってたのかー。
かつ、現在ホームページ作成者Aさんのパソコンのディスプレーがイカレてるらしい……そりゃ更新できないはず。
「無茶言うな」によると、タイトルは40まで既にできてるそうです。後14年は楽しめるんですね〜♪
しかしアルコール96パーセントの酒…それは既に消毒用アルコールじゃろう。
でけーんというネタが、確か四つもあるんですが、それでも本は出ている!11日に!人間業じゃありません〜〜
「ロトの紋章」パロ・マンガ
(アレル×カダル)
『ハピネス2』 前回イベントに行ったクセしてみすみす買い損ねてた本。やっとゲット。
「聞きたくないってそんな話…」と黄昏るゾーマ様が不憫。
フォンやフルカスも、そりゃ可哀相だけどね。諦めたれやー。
ぽそっと「…いつもみんながあきた頃にハマる」というお声が涙を誘います。
「あきるまでが長い…」ああ、我が身を見るようじゃ。
むらさき
オリジナル
『魔女の声』
魔女ビビが“VOICE”を失ったときのお話。でも、まさかその時治療したのが佐保子(サフォ)とは思いませんでしたわ。
好みとしては、ビビにぞっこんで、その弱みを突かれてサフォに振り回されてるリンゼイ・フォークナーがとっても可愛い♪
声を失ったビビが視線と息づかいでフォークナーをからめ取る場面は、ものすごくエロティックです。私だって、“VOICE”が無くたって、きっと囚われてしまう……うっとり〜
アニパロ
「名探偵コナン」
『Red Beryl――紅い緑柱石――』 今回、快斗・新一ですかねぇ。
>人の事を子供みたいに甘やかすのが巧い男。
キッドってほんととことんコナンに甘い。でも、だからこそ惹かれるし、挑戦し続けるんでしょうね。コナンも平次も。
小五郎さんも、しっかりキッドを把握してます。
>コロシはしねーって信念をもって生きるのは偉い事だ。だがな、他人を生かす為には手を汚すのも躊躇わない奴は強い。そういう奴はな、誰かが邪魔だってくらいじゃ逃げたりはしねーのよ。
うっとりクラブ
オリジナルジュネ
マンガ
『銀のジーク9』
おまけの(にしては立派すぎ)『天上界笑劇場(ばるはらしょうげきじょう)』付き
バルハラを舞台に、純情お子さまで可愛いジークロンドとたらしーのキラティアのお話。基本はラブ・ストーリーですね。
今回、法(ロー)が出張ってきて、キラをやきもきさせます。でも、良かった。一応見目麗しい姿で現れてくれて。いくら法(ロー)でも、塗り壁やミイラじゃイヤだもの。
で、法(ロー)に頼まれて付けた名前が♪♪わはは〜ウサギと同じレベル〜
今回のジークの狩りの標的=リオウはえらい素直なお子で、うーん人の生死は善悪にはよらないんだなぁとしみじみ。
脇役なんだけど、ククレ・クルーは可哀相だったなぁ、マルシアーノもそうだけど、彼の苦しみはまだ短くてすんだものねぇ。でもククレ・クルーはずーっとたった一人だけを求めてたのだもの。よく似た別人じゃダメだったんだ。ククレ・クルーの毒に当てられたと作者様も言ってるけど、ハルは他人と母親を分かち合える人間じゃなかったんだ。もう少しだけハルの心が広かったら…と言ってもなぁ人はその人でしかないんだし。
MEMORY LAND
「銀河英雄伝説」パロ・小説
(シェーンコップ×ヤン)
『Private Lesson』 『仮定法過去』という長いシリーズの9冊目。『本日は晴天なり』の幕間。
去年ころっといって、ある程度区切りが区切りがついてから紹介しようと思ってたサークル様。でも、そー言ってたらいつになるか分からないのに気づいたので…
『仮定法過去』は、もしヤン政権が樹立していたらといifストーリーです。で、今回はセックス・スキャンダル絡みのお話。
ヤンを支えるのは、当然シェーンコップ+女性達。これが麗しいんです、また。見た目も頭脳も。性格は…まぁ、難ありの方もいらっしゃるけど。気にはなりませんな。こういう生育歴なら、こういう性格になるだろうと、納得できるように描かれている。
周り中でヤンをかばってるというか、立ててる状況ですが、そういうヤンの設定がさもありなんと納得できるように書き込まれているので抵抗はありません。
清純派を嫌み無く書くのはすごく難しいですものね。でも、振り回されているシェーンコップが可愛く見えるくらい説得力があるんだわ。一番良いのは、その輪から一歩下がって「見」ざるをえないキャゼルヌ夫人を「イヤな女」「ヤンを引き立てるための道具」にはしてないことですね。
しかし、完結編…私は読めるんだろうか…
プロジェクトR ミステリーパロ
小説
京極夏彦
『巷説百物語』
(百介×又市)



『別巷説百物語』
一読しての第一声!なんって情けねー攻めだーでした。ごめんなさい。
だって…百介北林藩での別れの時も泣き、江戸に帰ってからも泣き、中野の陰陽師に焼いて拗ねる、迫るときにもどもるわ声は裏返ってるわ「一回だけでいいからしてみましょう」って口説き方……あげくに堂々巡りで見当違いの繰り言を繰り広げるわ…良かったねぇ、百介。怒り出さないくらいに又市が惚れ込んでくれてて。てーもんです。
また表紙が、まんま二人の力関係を表してる。ここでの又市、たきお様がテレビドラマ『怪』版を使用と断られてる通り、原作の又市よりは弱いですな。押しにも弱いし(笑)
その分うーん、カワイーではなく、そういじらしいです。まるで乙女のようですわ。それも泥田に沈むほど清らかな乙女〜心配しなくていい、と言ってやりたくなりますね。
あの最後となった山中で、百介を見守り、安全地帯へと導くことによって又市は心底安心できたんだろうけど…そのすぐ裏にへばりつく百介を求める思い。その相克がなんとも凄惨で色っぽい。そんなに思い詰めなくても…と言っても、彼にはこのような形しかとれなかったんだろうなぁ。
一番又市らしいと思った表現でしたね。これ↓P50
・言葉も約束も、何もかも無力である。そう思い知らされた。だれかをやがてうしなうのではないかという、ぬぐいがたいこの不安の前には。
カストリCo.

ミステリーパロ
マンガ
『ここがヘンだよ京極堂』 基本は、京関。×というより+の方が正確かも。
「オールぶっちぎれギャグ」文句なしに楽しいです。
「もしもシリーズ」が可愛いです。ハムスター編がけなげでツボ。
「金華の化猫」に、うふふ〜二で榎さんの炯眼に脱帽ですぅ。
うずうず、はらはらしているにゃんこのしっぽがキュート〜
しかし、リモコンゲタといい〜カラス使いといい〜ピンとたった髪といい〜京極堂って……
「後神の逆」と「金華の化猫四」を併せて読むと、どうしたって一番エライのは奥さん'Sですな、わはは〜
情報はこちらから入手できます。http://www2.odn.ne.jp/~cbm41110/
いそうろう組

ONE PIECEパロ
マンガ
『Anekdoten av havet』 えっと、ルフィメインということで〜
「悪魔の実のせいで女の子になってしまったルフィは…」
男性向け18禁本です。お子さまは読んじゃダメよ〜
でも楽しいんです。ちゃんと男→女→男と描き分けられてて。

女になっても我が道を行くルフィに船の仲間はもー大変ρ(⌒◇⌒)ノ
一番貧乏くじ引いたのはサンジかしら。まー、きっちりいい目もしてたから、よろしいんじゃないかと〜剣豪も、なかなか度胸が据わってます。さすがですなぁ〜〜
劇団さくらBX アニパロ
ワンピース(副×シャン)マンガ

『You Get A Mail!2』
『You Get A Mail!』の続編。
ポストペットの副シャン(4頭身)とその飼い主ベックマン&シャンクスのお話です。
ご主人様に輪をかけて寂しがり屋のポスシャンを溺愛してる副船長〜まー甘いわ〜それにきっちり張り合うポス副。うふふ。22ページの二人並んで意地張ってるトコがお気に入りです。毛布被ってどんよりしてるシャンクスとだんまりされてショックなベンちゃんもいいな〜
ポスミホまで出てるの〜ミホには弱いゾロが愛しいわ。
こそっ前記と後記のページに出てくるシリアスバージョンのシャンクスと副が…
正確に言うとシャンクスと副の髪がーーうっとりディスプレィ上で見るのとはまた違った麗しさ〜ほ〜

コピー誌もあります♪いやーん♪流水朔様の小説『fantastic virus』がまた〜
外見バナナワニ、実はメール添付型ウィルス……シャンクスなら引っかかりそう〜欲しがりそう〜ああ、うるうるおねだりしているとこが可愛い。
お医者様チョッパーが、また可愛いったらないの!!うふうふうふ…


『眠りの森の王子様』

引っ越し作業と残業の嵐の中を縫って、作られたコピー誌〜
ラブシャン仕様のタトゥ付きのシャンクス♪いっそう可愛くなってて、あぁいぢめてみたい〜引っ張り回したい〜というのは私の邪な願望。
シャンクスずーっベッドの中ですな(笑)で、副は「でかくて硬くてヤニくさい抱き枕」らしいσ(^^)
マジに、ここの副とシャンクス見てて反省させられるのは、副もシャンクスも、ちゃんと自分なりの筋を通していることです。互いを愛してるというか、大切に思っている。けれど、大切にすることと言いなりになることは違う。
それをちゃんと分かっているのですね。特に副がね。だから――楽しくて、為になります。相手の中に雪崩れ込んでいってはいけないよとたしなめられてるようでね。――で、それはそれとして、副に囁かれてめちゃ嬉しそうなシャンクス!可愛いよぉ♪
スパーキング・ロケッツ
(がらがら海賊団改め)
アニパロ
ワンピース(副×シャン)マンガ
双子座グラフィティ』
…と書いて、海に続く森に続く森…に続く森へと続く森!!と読むくらいな気持ちで
って書いてあるんですよぉ、作者様が。
コピー誌は持ってないから、再録マンガが嬉しい。今回、お遊び部分が楽しいです。
トーンとかは、分からないんですけど、遊び紙はちょっと分かるです。
「マーメイド」の紙かって、あれかと思い当たって楽しい。
前回、アイスクリームを好きなのと、お頭を好きなのは、どう違うんだろうと悩んでた人魚ちゃんがルウたちにのせられて、マストヤードの上で………
海に落っこちたお頭が貧乏くじですね。
し・か・し、「アイスクリームのほうがいい」って言った人魚ちゃんが「でも、ドキドキした…」とも言ってるのは、誰も気づいてないのね。
NOCROSS NOCROWN
(貴文 浅様)
かまめし屋(久保山ケイコ様)
合同本
アニパロ
ワンピース(副×シャン)マンガ
『泊泰淮』 漢詩は杜牧です。渋いですね。貴文様の線はものすごく黒と白が美しいです。特に戦闘シーン。
「――そうして俺を 殺しにおいで」
幼い息子の目の前で、その父親を殺したシャンクスのたった一人になった少年に贈った言葉です。この「俺を」には傍点がついてまして、この一言で、シャンクスは少年の人生を握ってしまった。年の頃も、ルフィとそう変わらない少年は、もうシャンクスから離れられない…。副船長の心境をちょっと慮ってしまう……つまり、それがラストシーンにつながるのかぁ〜
『allergen』 久保山様のマンガは、腕をなくす前の二人。とっても初々しいです。
何があっても、船とシャンクスを守ろうとする副船長と、彼を失うかもしれない事態に動揺するシャンクス。
全てを背負わなければいけない彼も、まだ若くて――
ラスト、二人の間にさりげなく交わされる会話なのだけど、“その後”を知っている者には切ないです。
企画のページは意外でした。原稿チェンジなんて。こればっかりは実際に見てみないと〜
SEEKERS

アニパロ
ワンピース(副×シャン)
マンガ・小説
『300の夜』 シャン×副も、副×シャンも有りでした。チビシャンマンガ&小説や「How to ロープワーク」も。べんきょーになりました。こそっ、夏のオマケは、●●手のプリントでした。たいそう楽しい本。こちらの副とシャンクスは、どちらも真っ当なおじさん。
というか、年齢を重ねて、安定した人格です。女を抱けるとか、命のやりとりも平気とかではなく、自分の行動パターンというのが既に定まってるのですね。安心して、お話ができそう。
副とシャンクスの《十年という年月》といラストの重み。それが《この先十年も》に続いて、うふふです。
しかし、シャンクスが港の女に優しい男で嬉しいってのは……ヘンなんでしょうか。
『Natural Distance』コピー誌 こちらは、シャン×副マンガ1本。
シャンクス自身が言ってるように、とってもシャンクスに甘い副。うーん、惚れた弱みとかでなく…シャンクスの存在そのものを許容してるような〜はい、まい・どりいむですね。


ゆきはな社
アニパロSD(流花)
マンガ
『CELESTIAL RED
――天空の赤――』
SFなんだけど、「ヴァルカン」シリーズじゃないです。
今回、趣向が変わったようで、花道がとある星の次期王様で、流川が奴隷(実は…)です。
で、もっと変わったのは、花道のキャラクターですね。作者様が前記で、「お仕置きされちゃった」と言われてましたが♪確かに、子ども相手に殺生沙汰なんていつもの花道ならしないだろうけど、露出度は高いわ、ロン毛だわ、私は嬉しい。
それに何かありそうな気もするのですよ。この花道。伏線読むのは苦手なんだけど、仙道の「オレは花道のために生まれてきて」云々がキーになりそう。――「じゃ、一緒に走れなくなったら捨てて置いていっちゃうのかい」という問いかけに、ちょっとマジになったし…ちょっと自分でも考えてみよう。
HODO2 PROJECT
アニパロ
SD
流花
小説
『蒼き狼の記憶W−1』 『蒼き狼』のショートエピソード。海南との戦争が一段落ついた時期です。
今回の主役は、ハーン花道の息子三井寿です。出生時の事情から、8歳になったばかりにしては、色々考えています。そうして、湘北から離れようとするのです。大好きなイスラム商人流川と共に。三井が求めるものの切実さが辛いです。弁えて、それでも望むもの。
今回、三井の言葉は一々胸に刺さるけど、やはりこれ↓がダントツでしょう。
「るかわはぼく自身を見てくれるの」
かって父たる花道も、それを流川に求めたなぁ、と読み返してしまった。
ただ今回、花道と流川はあまり甘くはないです。大切なものを自ら失おうとしている花道の痛みが二人の間に楔を打つのではないかと想像してしまうです。
Fool`s paradise アニパロ
SD
流花
小説
『GOLDEN FAKE』『GOLDEN FAKE B』 夏コミと直後の大阪で連続発行。頭が下がります。
コミカルなハーレクィン。ハナミチとアヤコさんとは、やっぱり大の親友。ルカワとは、億万長者のヒサシ・ミツイに一緒に引き取られた幼馴染同士。今では、やり手の大人の女…のはずのハナミチなんだけど…ルカワの前だと、パンツ丸見えでも気にしない…はず…なんだけど…
仕事に熱心すぎ&ミツイをがっかりさせたくないというルカワのせいで、ひょうたんからコマの事態に陥ってます。自分で自分の気持ちがどうしようもないのですね。なに、恋に落ちれば当然の事態なんだけど。それはルカワもおんなじなんですよね。恋に落ちたルカワは結構マメな男で、笑えます。でも、やっぱり一言多くて、ハナミチが一人で色々考えてぐるぐるしてしまうのは、ルカワのせいもありますね、絶対。
でも、まぁ「終わりよければそれで良し」とラストでハナミチ自身も言っておりますし。「楽しかった〜ハナミチ可愛かった〜ルカワもけっこーかわいーじゃん」ですねV(^0


『湘北デンタルクリニック』
今回は、男の子の花道。で、歯医者さんの二人。
自分の希望に花道を巻き込んで、いっしょに歯医者さんになってしまった流川。花道を外付けハードディスクにしているとことか、「あくまで『自分に対して』」「正直で誠実」なとことか、とっても可愛い。
巻末のマンガに「ルカワのテーマ」があるのだけど、気合い入れて花道ん家に向かう自転車ルカワ。一途ですわ♪
  ・……ずっとこーしてどあほうといてー。
  流川の願いは叶えられる事だろう。
  誰のおかげでもなく、二人が二人でいる限り。
  ずっとずっと。
  二人でご飯を食べるのだ。
こ、このキメのフレーズが!何とも言えない。どうやら私にも、まだロマンチックな部分はあったみたいです;^_^A




『流川博士の研究日誌 vol.3』
〜流川博士、地球にやさしい男になるの巻〜

すごくすごくどあほー一直線の流川。“ヒューマンタイプのナマケモノ”のくせして、花道が絡むとマメです。
ここでは、天才的な科学者(笑)>アメリカの研究所にいたとき、オカ☆トにとっても貢献する発明をして、今はお金持ちです。(ここで、何を発明したか分からない人は読んではいけません♪)ええ、今回も花道と○○したい一心で開発した×××〜
で、結局流されまくってる花道。これも愛〜ですね。
恥というものを知りません。秘書のアヤコさんまですっかり流川に感化されてるので、真っ赤になってるのは花道だけ〜
恥を知らない人間と恥を知る人間がぶつかると、どうしても前者の方が強いですね。ほほ〜
ファイルタイプの作りが楽しいご本♪
横書き、セリフのみでストーリーが進みます。おまけにセリフのかなりの部分に……が入ります。でも、ちゃんと進行は分かります。やっぱり愛、でしょうか〜
千駄ヶ谷ストレイジ アニパロ
SD

小説
『EXTRA vol.2』 女王陛下の優雅な日常シリーズ。サブタイトルは、「薔薇の名前」
元々は、ペーパーに不定期掲載されていたSS。
藤真健司さまの同人物語なのですよね。
あの、美貌と毒舌と辛辣さを併せ持った藤真さまの!
作者様が「自分で大笑いしてしまった」と言うとおり、とっても楽しいお話。
一昨年の国税局絡みの税金騒動がメインのネタです。花形さんの受難の記録と言った方がいいかな?「その3」は並のホラーより怖かったです。
・「隠したってどうしたって、オタクはオタクだ。薔薇は形や色や香りだけじゃなくて、薔薇という名前も含めて薔薇なんだ。オタクだって同じことだろ」
・『見慣れた感じの人』……うーん。ちょっとなー
確定申告の事業種類って「同人作家」なんだそうです。一つ利口になりました。
図書館とかの分類では、ホームページって、分類は同人になるとか聞いたような気がするのですけど。うーん。ホントかなぁ。
・「職場に一人いたら、あと30人は隠れてるぞ」
ぐさっ、――オタクはどこにでもいる。いそうにないところにも、いる。
よーく分かっております、はい。そりゃーマルサの中にだって、いるでしょう。
ウチの職場にも隠れてるのかなぁ?
秘密結社フォールアウト
アニパロ
SD

小説



『NAKAYOSHI!』
9/30のSDオンリー発行。ええ、「遊び心満載」の濃ゆい1冊ですわ。
「カップリングを越えてわかりあう」がポリシーなだけに、もごもごもご。
と、とにかく入り乱れてもー大変の世界!ですけど、私はなんせ『憧れのシカゴ航路』で、こちらのサークルさんを知っただけに感慨ひとしお。あれから2年の歳月が〜
今回、一番大変だったのは、出だし、花流ワールドの洋平クンでしょうか。でも、晴子と上手くいくといいねなんて言いませんからね、私ゃ心が狭いんです。
ともかく楽しゅうございました。あー、「美少年はトイレに行かない」なんて信じてらっしゃる方には向きません旨、お断りしておきますね。
【居酒屋 花道】のお看板も懐かしかったし。
でもねぇ一番胸に迫ったのが、ここってのがねぇ。まだ修行が足りませんみたい……
・おごられることなんかはどうでもいいけど、こんな風に、「二人分」を意識して、あたりまえに差し出してくれる桜木花道なんか、彼の世界にはいなかった。
・この桜木は、彼のルカワとここに来たかったのだ。こうして一緒に「二人分」を分け合いたかったのだろう。 そう、いつも待ってたのだ。 ルカワが自転車を止めるのに一番いい場所も全部リサーチして。

からくり屋


アニパロ
『最遊記』
小説



『楽園の君に』

(byひおむし様)
ま、また原作を知らない作品に引っかかってしまった〜
どこがどう引っかかったかは…これから考えます、はい。
宅配文庫で回ってきたもので、軽い気持ちで読み出したのだけど、わーーはまりそうな予感が。さすが、「今回回した分は格別」との評は、ダテじゃなかった。
悟浄がメインですね。
いいな〜と読了〜で、後記の悟浄に言及した部分にノックアウト〜
・負けるのはバリキライでも負けたからって自分が変わるわけじゃないって感じで。
悟浄がメイン。彼の実母やら養母やら従妹やらいっぱい出てきます。
悟浄×悟空が123ページかけたラストシーンから始まるというお話ですね。
長編だし、息の長いちょっと癖のある文体ですが、読みとりやすいです。
・大好きだと声に出して伝えれば ただそれで良かったのだ。あの時の自分はこんな小さな手をした子供だったのだから。
・「お前に花になってほしかったんじゃなくって、喜んでもらいたくって花を贈ったんだよ」
・辛いこともどうしようもないことも悟浄はいつだって全部見せてくれた。
本来は、悟空総受が基本とのこと。このお話では、悟浄をメインに八戒や悟空が絡みます。『星がきれい』というタイトルでお二人が書き分けてます。『輝ける星』は、その後日談。
どうやら、私は悟浄と誰かという組み合わせが好きらしいです。三蔵と悟空は、彼らを囲むべき周囲らしい。なぜなら、三蔵と悟空は迷わないから。お互いを選んでしまってるから。お互いを“拾った”その瞬間から我が身の中にお互いを決定づけてしまった。
それは幸いなことなのだけど、ふらふら迷って、けれど肝心なところでは間違えない悟浄のソフトな強さの方に惹かれる、みたいです。照れますね。


『星がきれい H』(byひおむし様)
・いつの間にか雨音に怯えなくなっていた 過去の傷が消えたわけではない 今でも雨は苦手だ 
だがもう 怖くはない
つまり、こういう↑ところが好きなのですね。少しずつ薄皮をはぐように立ち直っていく八戒が愛おしいです。そうして、それを支えたのは悟浄(ええ、傍目にはどうあれ(^◇^))
・「拾ったモンは最後まで面倒みりゃいーんだ。 …それが拾得者の権利ってもんだろーが。」一番インパクトがあったのは、この↑三蔵のセリフですね。
義務ではなく権利――そうしていいのだと、きっぱり言い切る強さがちょっと眩しい。


『輝ける星』(byひおむし様)
『星がきれい』の後日談。
いやーせっぱ詰まってるくせして、セリフはまだお笑いな八戒君。けっこう一人で考え込んで突っ走っちゃう八戒が可愛いです。
『星がきれい S』で、まだまだ悟空が好きだった悟浄が吹っ切っちゃいました。好きでなくなったわけではなく、でも隣のこの人を失うことは絶対ヤだったという悟浄。これもまた立派な両思いでございましょう♪
『星がきれい S』での悟浄の“恋愛リハビリ期間”も、ようやく終了ということですね。とんとんとんと、ストーリーがつながっていきました。
しかしーベクトル、つまり方向だけははっきりしてるけど、いっこうに甘くならなかった八戒と悟浄の中がどどどっと進んだきっかけが笑えます。
「邪魔しねーから邪魔すんなーーーっっっ!!!」って?三蔵って、こーゆー人だったのですか?と初歩的な質問をしてしまう…


『星がきれい S』(by茂木さや花様)
こちらは、焦りまくってる悟浄がメイン。
何に焦ってるかというと、突然飛び込んできた想いにというか、はっと気づくと恋に落ちていたことにというか…まるっきり、いやまんま初恋ですね。
で、余裕扱いてたのが、途中から突っ走っちゃう八戒もねぇ〜
悟浄もまだまだ若くって“恋愛リハビリ期間中”という感じがぴったり〜・自分以外の存在と共に生きていく
悟浄にとっては、とても難しいこと――「慣れてねーんだよ」とのセリフに、困惑している悟浄のおずおずとした心情をうかがうことができます。しだいに、変化していく自分を受け入れていく、それが悟浄の強さでしょうね。
HONEY BEE アニパロ
『イニシャルD』涼×啓
小説


『虚ろなリアル』
シリーズ
・虚ろなリアル 1.2再録
・AT THE MOON TIME
・LIKE DOGS
・DOGFIGHT
・CHAIN GANG
・犬たちの隠された生活
・犬たちの隠された生活 BEFORE
・LAST SHOT/SIDE A /SIDE B
他に・聖 ・DOWNHILL EXPRESS
これも……原作を知らないのにのめってしまった。
何しろすごい勢いで読んだもので、まだ整理できてないのですよね。
最初『25時の砦』(パラレル)を読んだのがコミケの前日で、2日目買いに走って、ぶっ通しで読んだから。
涼介と啓介だけでなく、高橋家そのものを描いたこのシリーズ。
壊れていく家族を十数年に渡って追いかけているのだから、当然長くて痛いです。
でも、この長さとこの酷さは必要だったのだなぁと思えるのですね。
高橋という家から、彼ら二人が解放されるためには。
涼介と拓海と拓海の父親と涼介と啓介の父親に言及している箇所が、リアルで、印象的でした。
・兄は自分をいつも責めているようだ。こうでなければならない、こうあるべきだ、こうあってはならない。
・拓海はいつも同じようにぼけっとして見えるけれど、ほんとうにボケているときと、ほんとうはたくさん言いたいことがあるのだけれどどう言ったらいいかわからずに、結局だまっているときがあるのだ。
・(略)どちらの自分も投げ出さず。 自分のペースで、藤原拓海の父親は、ああいうふうに生きる術を身につけた。
・自分は、自分の思うほどおのれのことを把握できていない。こんな、50にもなろうというのに。 もう、人生のなかば以上を生きてしまったのに。


『PRETTY CALL』
医者なアニキとサラリーマンな啓介のラブコメ。
コメディは難しかったと言われてるけど、かなり笑えたです。
それに、これ読んで、前のシリーズのどこに惹かれたか分かってきたような気が…理屈でなしにその人に屈服してしまう気持ち(恋とか愛とか執着とか)――
それも、主に兄のそれに惹かれる。拓海はまだガキだから、そうでもないのだけど。自分の主人は、自分であるはずなのに、引きずられてしまうその思いの強さが、ぴりぴり痛いです。
まぁ、ここでの兄は、あっさり吹っ切ったようですが(笑)その分、啓介が繊細〜
・どうも、大人たちをコントロールするようには、啓介を操ることができない。たぶん、啓介が馬鹿だからだ。馬鹿はどうも予測のつかない行動をする。それに、思ってもみないところでやけに敏いし、意外と感情の底が深かったりする。
頭のいいやつらのほうがむしろ、理論だててあるだけ感情の底は浅いかもしれない。
・兄は弟の言葉は聞いているのだが、理解する気がないのだ。もしくは、理解していても自分の考えを修正するつもりはない。
・つくづく余分なところには思考力も体力も費やそうとしない男だ。


こちらは一般出版物ですが、有明にも関わりが深いので、こちらにアップしました。
著者名
タイトル 出版社 値段 ページ数
コメント・他


『マンガと著作権
〜パロディと引用と同人誌と〜』


発行 株式会社コミケット 
発売 青林工藝舎 
\1000 216ページ 2001.8.10発行
ぼーとして、オタクな本を読んでました。でも、ちょっとマジメな本。でも、心に留めて置かなくちゃ行けないことです。パロをやってるものは特にですが、創作の場合でも、写真等資料の扱いが問題になってくると思います。
パロ特にやおい関連の場合、日本の法律では、作者が「そんなのはイヤだ」と言ったら、アウトなのだということ。弁護士の方が言う日本の判例を見ると、好きだからこそ同人誌を作るんだという言い分は、公には通用しないんだなということ。
同人誌を作る方は、オマージュだリスベクトだと言っても、著作者がイヤだと言えば、それまで。
うーん、とっても危うい地点に立ってるんだなぁ。パロって。
私は、ものすごくルーズだった昔のマンガを知ってるから、出版社とかゲーム会社とかコミケに集まる集団によって支えられてるような所が、あまり厳しく言うのは、かえって不利益じゃないかと思ってたのですが、それは企業の広報部門と知的財産を担当する部門が違うせいもあるそうです。
(とり・みき)
・原作がばれないと困るのがパロディで、ばれると困るのが盗作だと。
(竹熊健太郎)
・現実的にはオリジナルというのは、だれも組み合わせたことのないイメージ同士の組み合わせなんですよね。それについてはその人の権利というか、それは保護されるべきであって、それを元にして更に何かを付け加えるのがパロデイだと思うんですけれども、出、そこでは、それに対するプラスαが何かというところが厳密に見られるべきであろうと。
(米沢嘉博)
・いちおうコミケットの方では、描いた作品に関しては、出された時点で、どんなものでも描く権利はあるけれども、出した途端に自分が責任を持つよう明言してあります。
それは描く行為、それは描かれたものに対する自己責任の問題だとも思うんですよね。


村松孝英

『ネットアイドル インターネットの女神たち』

原書房 \1400 215ページ
2001.5.30発行

ネットアイドル=ホームページ上で自分の魅力をアピールし、自己プロデュースする女の子たちのこと、と説明されている。ネットアイドルランキングサイトまであるという。ちょっとびっくり。
芸能界のアイドルほどではないにせよ、自分とは縁遠いものと思っていたけれど、読んでみると面白かった。
すべて本当ではないかも知れないけど、コスプレーヤー水原ありさの「娘々亭」のように、すごく納得行くところもあった。何を使って表現するかは、何でもアリだと思えるし、ヌードだなんだときわどくなっても、一歩引いた余裕が感じられる。
もしかして、生身の彼女たちそのものではなく、彼女たちが表現した姿を見ているからかもしれない。こう見て欲しいという願望とそのために払われる努力、それが多分、好意を引き出すのだと思う。形は違うけど、私自身もネットの中に身の落ち付け所を見つけたのだし。
・写真は自己表現の手段そのものではなく、自己表現した結果だ。(中略)『私』ではなく、パフォーマンスを見て欲しいわけだ。
・自分の居場所を発見しようとする試行錯誤の末にできあがっていたのは、誰にも真似できない、ranだけが発明し得たワンダーランドだった。


夏目房之介

『マンガ 世界 戦略』

小学館 \1500 253ページ
2001.6.20発行
・本当は、すべての人間が互いにそうやって空いての意識できない姿をみながら、他人にみえている自分のその姿をみることができないでいる。自分のその姿をみることが生涯できないように。人と人のあいだの、この奇妙な関係にふと気づいた瞬間にだけ、人は自分の全体をおぼろげに感じることができる。というより、おそらく自分の全体とは、その瞬間にかいまみる以外に感じることのできないものだ。
けれど、そうした瞬間は重要な認識の拡大と深化をもたらしうる。たとえば息子の言葉から、誉められた記憶のない自分の父親のことを思い出し、突然同じようにじつは父も自分を誉めたことがあったことに気づいたりする。これが個人の中でおこる、小さな、しかし重要なコンプレックスとの「和解」の瞬間なのだ。

・日本マンガの素晴らしさは、一部の完成度の高い、芸術的・文学的なマンガだけによるものではない。とるに足らないようにみえるもの、多くの類型的で庶民的なマンガがあり、それと有機的に結びついた市場と制作システムの中でこそ完成度の高いものも生まれる。逆ではないのだ。むしろ重要なのは中間的なマンガの作品・媒体・読者の層の厚さである。

自分を知るのは、自分を見つめたときではなく、自分ではない他人の姿を見たときだという指摘にどきっ。
これは本筋からは外れるのだけど、香港のマンガ出版社玉皇朝で働いている竹中志津枝さん=鈴賀れにという記述を読んでええっ。人とつき合うのが好きで転職したんだそうだけど、うーん、人生色々ですなぁ。


巽孝之

「『2001年宇宙の旅』講義」

平凡社新書 \720 205ページ
2001.5.21発行
カバー裏の煽り文句に「1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』とともに、世界は未来へと旅立った!」とある。確かに、『2001年宇宙の旅』は、未来のイメージを変えた。特に表現する者達の。それによって、一般的な未来のイメージもまた変えたのだ。未来のイメージが変わったとき、来るべき未来そのものも変わった。本当に…人間の恐ろしさは、そこにあるのかも知れない。
「なにが判明したからといって、『2001年』の映像効果のもたらした絶大なる魔力をも解いてしまうわけではない」との指摘ほど強力なメッセージは無い。「ロボット研究者のほとんどが『鉄腕アトム』を口にするという気ポートを思い出した。結局のところ、未来の形は、人が決めるのだなぁ。
惜しむらくは、(すげーエラそーな言い方をしてしまうけど)巽氏の提出するヴィジョンの美しさに比べて、現実の世界状況や、文学史的意味を述べる部分が、まだまだ硬い気がすることだ。
その隔たりは、おそらく、あと少しだと思うのだけど。「どこがどうだ」と指摘できないのは、わたしの不勉強なんだけど…うーん。
・『2001年』のヴィジョンがいかなる未来予測をしたのか、ではなく、『2001年』という映像がいかにわたしたちの現実を変えたか――それが問題だ。
・その場所が与えるのが希望であろうが絶望であろうが、そうした無根拠な幻想の根源そのものを断ち切ろうとする願望であり、その実現のためには、まさに願望自体を断ち切らなくてはならないという、高度に思索的な解決策なのである。



実際救ってくれたのは、このコーナーの本たちでした。

特に、荒川マジックさんの「ねこばなし」で一時預かった子猫を
「いまはもういないけど、あのこはあたしのことが一番好きだったんだよ」
いっている言葉を読んだときは、全ては許されるのだと、言ってくれてるような気がしました。

2000年冬の記録は、こちらです。

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